宮部・木坂法律事務所

2010年06月16日

司法修習生の給費制維持について

弁護士の木坂尚文です。

久々のブログ更新です。
少し長くなりますがご容赦ください。 

現在、私は、仙台弁護士会で「司法修習給費制継続問題プロジェクトチーム」(略称:給費制PT)というものに所属しています。

弁護士、裁判官、検察官(三者まとめて「法曹(ほうそう)」といいます。)になるためには、まずは司法試験を突破することが必要なのですが、司法試験に合格したからといって、すぐに法曹になれるわけではありません。

司法試験に合格した後、司法研修所という最高裁判所の研修機関に入所し、「司法修習生」となり、1年間の研修(司法修習)を受け、卒業試験に合格する必要があります。

修習生は、卒業後は人の人生を左右する仕事に就くことから、アルバイトなどをしてはならず、司法修習に専念する義務(修習専念義務)を負っています。

その一方、修習生が生活費の心配なく研修に専念できるよう、これまで、修習生には裁判所職員としてのお給料(「給費」、私が修習生のころで月20数万円だったと記憶しています)が支払われていました。

ところが、平成16年に裁判所法が改正され、平成22年11月1日から、この給費制が廃止され、生活費を貸し付ける制度(貸与制)が施行されることになっています(でも、修習専念義務は残っており、アルバイトは禁止です)。

給費性PTは、この改正裁判所法の施行を食い止めるためのプロジェクトチームです。

このブログをご覧になっていらっしゃる方の中には、「だからなんなの?私には関係なくない?」とお感じの方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、給費制廃止は、このブログをご覧になっているすべての皆様に関係する重要な出来事だと思っています。

平成18年に司法試験制度が大きく変わり、現在は、原則として、法科大学院(ロー・スクール)の卒業生しか司法試験の受験資格がありません。

つまり、司法試験を受けるためには、大学を卒業した後、さらに3年(法律を既に学んだ人は2年)、ロー・スクールに通う必要があるのです。

そのため、ロー・スクール生の中には、卒業までに奨学金や生活費のために、借金を余儀なくされている方もいらっしゃいます。
その額は、平均で400万円、多い人で1000万円以上にもなるようです。

これに、司法修習中の貸与額(約280万円〜約340万円)を加えると、1000万円近い借金を抱えて法律家としてのキャリアをスタートせざるをえない方が数多く出てくることになってしまいます。

かつては、司法試験の合格者が少なく(年間500人程度)、試験に合格したとなれば、法律事務所の就職先は選び放題といった時代があったようです。

しかし、現在は、司法試験の合格者も年間2000人程度となり、特に弁護士を志望する司法修習生にとって、就職活動は熾烈を極めています。

このような「買い手市場」の下では、新人弁護士の初任給は下がらざるを得ません。

また、ようやく弁護士になれたとしても、ほんの10年前と比べても弁護士の数が大幅に増加した現在では、簡単に収入は増えません。

借金は避けられないわ、初任給は低いわ、仕事はないわといった三重苦の下では、儲かる仕事を優先せざるを得ない弁護士が多く出てくることは容易に予想されます。

弁護士は、 基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命としており(弁護士法1条)、時には持ち出しになってでも社会的に意義のある活動を行う存在であるべきとされています。

公金支出の適法性を問う、オンブズマン活動などはその典型例といえるでしょう(オンブズマン活動に関わっていらっしゃる弁護士さんに話を聞くと、完全な赤字だそうです)。

貸与制が施行され、弁護士が借金返済に追われることになれば、このような公益性は高いが利益が見込めない活動に従事する弁護士は確実に少なくなるでしょう。

また、弁護士報酬を負担する余裕のない方の救済に尽力する弁護士も少なくなり、真に弁護士による救済が必要であるのに、法的救済を受けられない方も出てくるでしょう。

そうなると、弁護士なんて必要なくなるんじゃないでしょうか?

金のために他人のトラブルに口出しする存在なら、弁護士である必要はないと思います。

若干極端な話ではありますが、こうして将来、弁護士がその存在意義を失い、社会的に無価値な存在になる可能性が小さくはないかもしれません。

さて、もしこのような状況が現実のものとなった場合、私を含め、このブログをお読み頂いている皆様は無関係でいられるでしょうか?

私はそうではないと思います。

痴漢えん罪事件を想定してみてください。

痴漢えん罪事件の被告人(えん罪なので「犯人」ではありません。)は、何も悪いことをしていないのに、突然逮捕・勾留され、裁判にかけられます。

何も悪いことをしていないのに、突如、仕事を失い、家庭が崩壊します。

その被告人は、いつもどおり電車(バス)に乗っていただけなのです。

この被告人のために、経済的利益など顧みず、全力で弁護活動を行ってくれる弁護士なくして、このような無実の被告人を助けることはできません。

そして、電車やバスで通勤するあなたが、いつこの被告人と同じ立場になるかは、誰にも分かりません(女性の方であれば万引きえん罪事件に置き換えて考えて頂いてもよいでしょう)。

私のまわりには、経済的な利益は二の次、三の次で、目の前の依頼者を助けるために死力を尽くす弁護士がたくさんいます(身内?自慢になりますが、うちの宮部弁護士もその一人だと思います)。

貸与制が実現されれば、世間から取り残された人を信じて助けてくれる弁護士がいなくなってしまうかもしれません。

そして、私もあなたも、いつ世間から見放されるか、分からないのです。

どうですか?これでも「私には関係ない。」と言えますか?



ちなみに、この給費制維持の問題に一番熱心に取り組んでいるのは、若手の法律家・司法修習生・ロー・スクール生です。
もしよろしければ、下記「ビギナーズ・ネット」もご参照ください。
http://www.beginners-net.com/
posted by MK LAW OFFICE at 23:30| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記

2010年04月30日

twitter(ツイッター)

弁護士の木坂です。
 
地方の弁護士には、日常業務のほかに、弁護士会にまつわるおしごと(「会務」と言われます)にも追いまくられている方が多数おられます。
 
私も、ご多分にもれず会務をそれなりにこなしているのですが、私が携わっている会務の一つに「広報室」というのがございます。
 
主たる業務は、「仙台弁護士会公式ホームページの運営・改訂」なのですが、ホームページの改訂に携わる人間がパソコンに疎くては困るということなのか、広報室のメンバーには、いわゆる「デジモノ」好きの方が多数いらっしゃいます。
 
今回、「デジモノ」好きの弁護士さんに誘われてツイッターのアカウントを取得してみました。
滅多につぶやくことはないかと思いますが、興味のある方は「kisaka naofumi」で検索してみてください。
 
本当は「google analytics」も勉強しないといけないのですが、なかなか手が回りません。
 
 
 
posted by MK LAW OFFICE at 14:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2010年04月21日

日の出ラーメン

木坂弁護士とはいつも一緒にランチしているのですが、今日は、木坂弁護士と二人して南町通りと国分町通りの交差点に本日オープンしたラーメン屋「日の出ラーメン」へ行ってきました。

 オープン初日とあって雨の中の大行列で、午後1時15分からの期日があったため並ぶか並ぶまいか少し迷ったのですが、行列の減少ペースを勘案しながら、間に合うと判断し、食券を購入しました。ちなみに某裁判官も並んでいました(笑)。僕がトライしたのは「剛つけ麺」。木坂弁護士は「ガッツ麺」。 ガッツ麺の方がヴィジュアルもネーミングもインパクトがあり、剛つけ麺とどちらにするか迷いましたが、剛つけ麺が、店の看板商品ということ、今回は初回だということで剛つけ麺をチョイス。ちなみにガッツ麺は汁無し油そば。 極太麺をウリにしたラーメン屋とだけあって、麺はうどんのごとく太く、歯ごたえもかなりありました。あまりたくさんの麺を一気につけだれにつけようとすると、重さのあまり箸から滑り落ちてしまうので、欲張りすぎず一口で食べれる程度の麺をつけだれにつけて食べるようにしましょう。 しかし一昔前は、一風堂を始め細麺が主流でしたが、最近は、太麺が主流なのでしょうか。仙台市内に最近できたつけ麺(ラーメン)屋は、宗庵もおんのじ、いずれも太麺ですね。味の方はというと、つけだれは、濃厚スープにざく切りしたキャベツとチャーシューが入っており、濃い味好きなら満足いく味だと思います。玉子は半熟好きの僕としては、味玉が固ゆでだったのが残念ですが、とてもおいしかったです。店員の接客も機敏で◎。点数をつけるなら77点くらいでしょうか。 ちなみにガッツ麺については、木坂弁護士によれば「くどい」とのことですが、といいつつも木坂弁護士によれば「なんだかんだで定期的に来てしまいそう」とのことなので、次回はガッツ麺にトライしてみたいと思います。 

麺が出てきたら、携帯電話のカメラで画像を撮影しようと思っていたのですが、空腹のあまりガッツいてしまい、撮影するのを忘れてしまったのが心残りです。

近くにラーメン屋ができると行列なんかができて盛り上がっているようで嬉しいですね。もっともっと色々なラーメン屋が近くにできて、シナジー(?)を生んでどんどんあのエリアを盛り上げてくれることを切に願います。
posted by MK LAW OFFICE at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2010年04月11日

週末の過ごし方

wasedahonjo.jpg

 週末東京に行ってきましたが、東京は先週に引き続き花見日和でした。初夏の日和で、Tシャツ一枚で目黒川沿いを、いわゆる買い食いをしながら歩き回ってきましたが、道ゆく人々が思い思いの楽しみ方をしていて、見ているこっちもたのしくなるような平和な週末でした。
画像は花見とは関係ないのですが、帰りの新幹線に乗るときに東京駅で駅弁祭りなる催し物で思わず買ってしまったお弁当。
 小生の出身校「本庄早稲田」とあり、おまけに「駅弁食べて、しあわせだー♪」とダジャレつきなのだから、小生が買わずして誰が買う、と思わず買ってしまいました。出身校のそばで豚が有名なんて全くしりませんでしたが、それを調べる前にまず食してみました。
     ズバリ68点!と微妙な点数。
 味自体は牛丼風の甘い味付けで好きな味だったのですが、1000円の割りに量がやや少ない、にも関わらずスイーツなんて余計なものがついていたため。その分、米にせんかいっ!
こんなことを書いたら誰も試さないのでしょうが、ほかに買うものがなければお試しあれ。

posted by MK LAW OFFICE at 20:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2010年02月16日

先物取引

弁護士の木坂です。 
仕事の関係で先物取引について少し勉強をしています(私自身が先物に興味があるわけではありません。念のため)。
とりあえず、クライアント様からお預かりしたパンフレットに目を通しているのですが、目に付くのは「ご自身の責任と判断で取引を行ってください。」といった趣旨の表現です。
今回のお仕事は先物被害のお話ではないのですが、先物取引も、乱暴な言い方をすれば、ギャンブルですよね。
残念なことですが、先物でとんでもない損失を被って、人生を台無しにする人がいるのも頷けます。
いずれにせよ、私のような小心者に手を出せる代物ではありません。
やはり世の中簡単にお金が手に入る方法はないようです。
他方、「世の中には簡単にお金が手に入る方法がある!」といって他人を騙す人もたくさんいるようです。
世の中の落とし穴には気をつけないといけませんね。
posted by MK LAW OFFICE at 15:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2010年02月09日

読書日記:「『種類株式プラスα』徹底活用法」

弁護士の木坂です。 
とあるきっかけで入手した「『種類株式プラスα』徹底活用法」(ダイヤモンド社、河合保弘+LLP経営360°著)をナナメ読みしてみました。いろいろなアイデアを頭の片隅に入れておくことができました。
すぐに仕事で使う予定はありませんが、事業承継、資金調達、企業再編等のツールとして、種類株式に関する知識は必須ですね。
posted by MK LAW OFFICE at 21:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 備忘録

2010年01月23日

パチンコ必勝法詐欺

 現在、パチンコ必勝法詐欺被害対策弁護団で活動をしています。
 パチンコ必勝法詐欺といっても色々な手口があって、必勝法を教えるからと言ってみたり、当たる台を教えるからと言ってみたり、打ち子としてバイト代を出すから保証金を預けろと言ってみたりするものなど様々です。
 今日も休み返上で、被害者の相談に乗りましたが、今日の相談者が被害にあった業者(業者とは名ばかりの個人の集まりと思われるが)もやはり典型的な手口でした。
 相手方(自称業者)がどんな風に話すのか興味があったので、今日は相談者が 電話で話している様子をスピーカーホンで聞かせてもらいましたが、これを聞いて感じたのは、振り込め詐欺や闇金の加害者と話し方や対応が極めて似ていたことです。変に馴れ馴れしくて、自分の言っていることが意味不明であるにもかかわらず、とにかく喋る喋る。被害者の方々は、「絶対に勝てる」と信じ込んでいますので、こんな意味不明な内容の契約でも、その内容を十分に理解しないまま押し切られてしまうのです。
 今日のところは、途中から私が電話に出て対応したところ、最後には電話を切られてしまいました。
 しかし、正常な判断ができる方であれば、騙されるはずがないほど契約書や契約内容も支離滅裂ですし、自称担当者の話している内容にも矛盾だらけです。 騙される方は、騙されやすい体質なんだと思って改めてこの機会に自分を見つめなおしてほしいものです。
 被害者が1日も早くいなくなること、というよりも加害者が1日も早くいなくなることを願います。
posted by MK LAW OFFICE at 14:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2010年01月19日

日記?

眼鏡今日は期日2件と離婚の相談1件と、不動産関連の相談1件。
 全部の予定を単純に足すと、数時間なのですが、間の時間は、その事前準備と電話連絡であっという間に一日が終わってしまいました。
 間の時間といえば、今日は、その間の時間に事務所メンバーに事務所ホームページのブログの話をしました。
 今、記事を書いているのはそういった経緯なのですが、要はブログを更新していなさすぎだ、と。
自覚はしていたので、自戒の意味で敢えてこの話題をメンバーにしてみたのですが、もとより日記を書いて、人に自分のプライベートを晒すなど、恥をさらすだけだとどこかで思っているので、本当に筆が走りませんね。
 このページがずっとさっきからディスプレイのワードファイルの裏に見え隠れしていて、自分で捲いた種とはいえ、仕事をまたひとつ増やしてしまったことを呪っています。
 しかし、周りを見渡してみると国民総ブロガーですね。首相からニートまでありとあらゆる人がブログで自分の意見や自分の生活を発信しているわけです。
 しかし、僕のプライベートが恥ずかしいものだということなのでしょうか、人に話せるようなプライベートなんて特にありません。人に伝えたいそんな誇らしいプライベートライフを送っておられる方がいれば、是非話を聞いてみたいものです。
 あ、それこそ人のブログを見ればいいということですね・・・。
posted by MK LAW OFFICE at 22:26| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

2009年11月05日

法律事務所のブログ

法律事務所のブログは難しい。
仕事の大半は、プライバシーや個人情報で構成されているので、書きたいこと、トピックは、大抵守秘義務の鎖により書くことができない。
事件が終了してから安全な情報だけ書こうとすると、その段階では書く側の情熱が薄れていることが大抵である。
 
 
posted by MK LAW OFFICE at 01:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2009年09月16日

答弁書陳述せず

一般的に民事訴訟の被告事件であらかじめ答弁書を提出している場合には、被告代理人は、答弁書をいちいち読み上げることはなく、単に「陳述します」と答える。ところが答弁書を「陳述しない」という答弁もある。


本日、交通事故の損害賠償債務につき、債務不存在確認請求訴訟を提起された被告側事件の期日があった。本件、被告(交通事故被害者)の後遺障害認定が終わっておらず、請求する金額がはっきりしないケースだったのだが、請求する金額がはっきりしないのだから、提出した答弁書では、「後遺障害認定までは、訴えの利益(訴訟要件)がない」として、却下を求めていた。
しかし、被告としても請求額がはっきりするのであれば訴訟なり手続内で解決する方が迅速解決という被告の利益に資するのであるから、意地でも却下を求めるというのは被告として逆に不利益であろう。

 却下の主張は、パフォーマンスとしての主張にすぎないのであるから、このようなケースで却下を強く主張して、答弁書を「陳述する」ことは、弁護士として、してはならないことなのであろう。
posted by MK LAW OFFICE at 11:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記